【図解】社会人基礎力に役立つ!ストレスコントロール力の鍛え方とは?

チームで働く力
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仕事のプレッシャーや人間関係の葛藤、時間や資源の管理、経済的な不安など、日々の生活にストレスを感じていませんか?

ストレスコントロール力」とはストレスの発生源に対応する力のことで、「社会人基礎力」の「チームで働く力」に含まれている12の能力のひとつです。

現代社会」は「ストレス社会」と言われています。厚生労働省の「労働安全衛生調査(令和2年)」によると、仕事でストレスを感じる事柄がある労働者の割合は54.2%と半数以上になるとの結果もあります。

ここでは、ストレスコントロール力について詳しく説明します。

ストレスとは?

ストレス」とは、自分の外部からの刺激(外的刺激)などによって、自分の内部に生じる反応のことです。ストレスの原因となる外的刺激を「ストレッサー」といい、心身に生じる反応を「ストレス反応」と言います。

「ストレス」という言葉の語源は、ラテン語の「strictus」(「引き締める」や「絞める」という意味)に由来します。この語源から派生して、中世英語の「strest」や「strecche」(引き伸ばす、圧力をかけるという意味)に変化しました。

現代の「ストレス」という概念を定義したのは、ハンガリー生まれのカナダの生理学者ハンス・セリエです。彼は1936年に「ストレス」という言葉を、身体が外部からの刺激に対して示す非特異的な反応を表すために初めて使いました。

セリエの研究によって、「ストレス」という言葉は心理学や医学の分野で広く使われるようになりました。

ストレスの原因には「物理的・化学的・生理的」「心理的・精神的」「社会的・人間関係的」と、さまざまなものがあります。

物理的・化学的・生理的心理的・精神的社会的・人間関係的
労働環境
労働時間
栄養の偏り
食品添加物
喫煙・飲酒
睡眠不足
温度・湿度
騒音
臭い
照明
人ごみ など
怒り
悲しみ
不安
緊張
恐怖 など
人間関係
評価・解雇
昇格・降格
退職・転勤
恋愛
結婚・離婚
育児
など

ストレスの原因となる刺激を受けると心身ではそれを解消しようとする反応します。

同じストレスの原因でも受け止める人の「認知・評価(捉え方)」によって身体の反応は変わります。

そこで、重要となるのがストレスコントロール力です。

ストレスコントロール力とは、ストレスの原因に対応する力のことです。つまり、精神的に自分を守ろうとする気持ちやその原因となる状況に対応する力です。

企業がストレスコントロール力を求める理由

人間ですから、仕事をしていれば失敗することもあります。失敗すれば落ち込むこともあるでしょう。

しかし、失敗から学び、次に生かせるのも人間です。いくら能力が高くても、行動し続けなければ、成果を出し続けられません。

多くの企業は、休職や退職など、人材不足で困っています。

ストレスコントロール力は、「がまん強い」「辛抱強い」「忍耐力」といった、つらいことを耐え抜く忍耐力ではありません。

がまん強い・辛抱強い・忍耐力のある人ほど、耐えようとします。例えば、水を貯めるダムをイメージしてみてください。貯められる量を超えたしまうと、水はどうなるでしょうか。

そうならないためにも、水は貯め過ぎず、時には放流したり、柳の枝のように柔軟にかわしたりすることも大切でしょう。

ストレスチェックとは?

ストレスチェックとは、ストレスに関する質問に答えて、集計・分析することで、ストレスの状態を調べる方法です。

労働安全衛生法」という法律が改正されて、労働者が50人以上いる事業所では、2015年12月から、毎年1回、この検査をすべての労働者に対して実施することが義務付けられました。

自分のストレスの状態を知ることで、対処をしたり、産業医の助言をもらったりします。また、仕事の調整をしてもらったり、職場環境の改善につなげたりすることで、働きやすくする仕組みです。

無料でできるストレスチェックとは?

会社が50人以下の事業所の場合はどうすればいいのでしょうか。会社でストレスチェックがない場合は、無料でチェックできるサイトがあるので、個人で年に1度は健康診断のつもりで受けてみるのもよいでしょう。

厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト『こころの耳』では、『5分でできる職場のストレスセルフチェック』で無料でセルフチェックが受けられます。

4つのステップで簡単な質問から、職場のストレスレベルを測定できます。質問は57問ありますが、5分程度で誰でも気軽に受けられます。

セルフチェックは4つのステップに分かれており、それぞれのステップで職場環境や個人の状態について質問がされます。回答は「そうだ」「まあそうだ」「ややちがう」「ちがう」から選ぶだけなので、とても簡単です。

  1. 職場の雰囲気と作業環境…職場が友好的か、作業環境が良いかについての質問。
  2. 最近1か月の状態…活気や元気の有無、イライラや疲労感など、自身の心身の状態についての質問。
  3. 周りの方々との関係…上司や同僚とのコミュニケーションのしやすさについての質問。
  4. 満足度…仕事に対する満足度や働きがいについて評価。

チェックの進め方は、それぞれの質問に対して最も当てはまる回答を選び、合計点を出します。

これにより、自分がどの程度、ストレスを感じているかを把握することができます。具体的なアドバイスや対策も提供されるので、役に立つでしょう。

ストレス対処法とは?

ストレス対処法とは、ストレスに対処するための具体的な方法や行動のことです。

ストレスには原因と捉え方があるという考え方で、コーピングという考え方があります。コーピングとは、ストレスに対処するための考え方の方向性や方法です。問題解決、感情調整、認知を変えることなどがあります。

コーピングの方法とは?

コーピングは、ストレスの原因に対処し、気持ちの負担を減らすための思考や行動です

コーピングの方法は「問題焦点型」「情動焦点型」「ストレス解消型」の3つに分類されます。

問題焦点型と情動焦点型は、問題に対処することで、ストレス解消型は問題と距離を置き、発散させることです。

問題焦点型とは、問題を根本的に解決するために問題そのものに働きかけ、ストレスのある状態から抜け出す方法です。問題は、自身の行動と周囲への働きかけによって解決に取り組みます。

問題焦点型の例
  • 長時間労働がつらいので、業務効率の改善を考える
  • 長時間労働の状況を上司に相談し、業務分担を見直してもらう
  • 職場の人間関係がつらいので、部署移動をさせてもらう
  • 職場の人間関係の悩みを上司に相談し、助言してもらう

情動焦点型とは、問題そのものに焦点を当てるのではなく、問題を捉える自分自身の感情に焦点を当て、ストレスの受け取り方や感じ方を変えて軽減する方法です。

問題によって発生した心身の負担を誰かに話したり、聞いてもらったりして、気持ちを落ち着かせます。問題の解決が難しい場合や、解決に時間がかかる場合などに適しています。

情動焦点型の例
  • 家族や友人に話を聞いてもらう
  • 医師やカウンセラーに相談し、問題に対する新たな見方を得ることで意識を前向きに変える
  • 「顧客の担当を増やされた」と負担に感じた場合、「大きな成果を任されている」と前向きな責任感の意識に変える

ストレス解消型とは、問題から離れたり、ストレスを体の外へ追い出したりして発散する方法です。ストレスを感じたときに無意識にしていることも多く、方法としては「気晴らし型」と「リラクゼーション型」に分けられます。

気晴らし型は、ストレスを感じたときに友人と遊びに行くなどの行動です。リラクゼーション型は、心身がリラックスできる状態を整えることで、気持ちを落ち着かせます。

ストレス解消型の例
気晴らし型の例
  • 友人と食事や旅行に行って、気晴らしをする
  • スポーツや読書などの趣味の時間を過ごして、リフレッシュする
リラクゼーション型の例
  • 瞑想・ヨガをする
  • アロマセラピー(精油の香りでリラックス)をする
  • マッサージをする

ストレス解消法とは?

ストレス解消型には、お勧めする方法と勧めしない方法があります。

おススメしない方法
  • 過度な飲酒・喫煙・やけ食い
  • 寝過ぎ
  • 爆買いギャンブル

これらのストレス解消法は、心身や経済的に負担があります。

そこで、ご紹介したいのが「ストレス解消マップ」です。発散系と浄化系に分かれ、動的なものと静的なものがあります。

人には向き不向きがありますから、合うものを選びましょう。また、発散系と浄化系、動的、静的を組み合わせてみるのも効果的でしょう。

発散系・動的
打つ、叩く、歌う、踊る、ライブに行く、走る、運動する、飲む、騒ぐ、買い物
発散系・静的
語る、愚痴を言う、泣く、書く、サウナで汗をかく、美容院に行く
浄化系・動的
旅行する、散歩する、掃除する、友人やペットと過ごす、食べる
浄化系・静的
自然に触れる、落ち着く空間で過ごす、風呂に入る、マッサージを受ける、寝る、瞑想する

レジリエンスとABCDE理論とは?

レジリエンスとは、困難にぶつかっても、しなやかに回復し、乗り越える力のことです。

レジリエンスを鍛える方法のひとつにABCDE理論があります。「Aのできごと」が「Cの結果としての感情」を引き起こすのではなく、その間に「Bの思い込み」というフィルターによって「Cの結果としての感情」が変わるという考え方です。

そこで、「Bの思い込み」に「Dの反論」で疑問を投げかけることで、「Cの結果としての感情」が変わり、「Eの効果」が生まれるというものです。

たとえば、「Aのできごと=上司に怒られる」「Bの思い込み=怒られることは恥ずかしいこと」と考え、「Cの結果としての感情=気持ちが落ち込む」とします。

そこで、「Dの反論=怒られることは、上司から期待されて指導されただけでは?」と、反論(解釈を変える)ことで、捉え方が変わり、「Eの効果=期待に応えるためにがんばろう」と、考えが変わるというものです。

まとめ

ストレスコントロール力は、日常生活での心身の負担に対処する能力です。コーピングやABCDE理論、リラクゼーションなどの考え方があります。

また、カウンセラーや産業医などの専門家に相談する方法もありますので、ひとりで抱え込まずに相談しましょう。


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