社会人基礎力に役立つ!発信力の鍛え方とは?

チームで働く力
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話が伝わらない…」って悩まれていませんか? 話も伝わりづらく、コミュニケーションも得意な方ではないという人。もしかしたら、原因は「発信力」にあるかもしれません。

コミュニケーションの場は、報連相から1対1の面談、ミーティングでの発言、プレゼンテーションからファシリテーションまでさまざまな機会があります。そこで、今回は発信力について説明します。

ミカタ部長
ミカタ部長

この記事は次のような人におすすめ!

  • 発信力を鍛えたい人
  • アサーションを知りたい人

人と話すのが苦手な理由とは?

人と話すのが苦手な人は意外にいます。社会に出ると、チームで仕事をすることもあり、コミュニケーションが必要になります。「独りで黙々と仕事ができたらいいのに」そう思う人もいるかもしれません。まずは、話すのが苦手な理由から探っていきます。

話すのが苦手な理由の例
  • 人見知り
  • あがり症
  • 他人に興味がない

人見知りは、初対面の人と話すときに、緊張したり、警戒したりすることです。対話に自信がなかったり、失敗したくないと思うことから、話をすることが苦手という人もいます。また、何をはなせばいいのかわからないといったとも理由のひとつでしょう。

あがり症は、人前で話すことが苦手で、不安になったり、緊張したりします。例えば、結婚式のスピーチをイメージしてみてください。友人の晴れの舞台、人生で一度きりのイベントかもしれません。そこで、人前で話すわけです。声は上ずり、顔は赤くなり、覚えたことは頭が真っ白になります。

また、他人に興味がない人も話すのが苦手な理由のひとつです。相手に興味がないので、会話をしていても、関心が持てず、共感をすることができません。そして、話を広げたり、深めたりすることがないため、会話が続きません。また、相手に興味がなければ、共通点を見出すこともありません。

発信力は社会人基礎力のひとつ

そこで、お伝えしたいのが社会人基礎力のひとつである発信力です。社会人基礎力とは、経済産業省が提唱している基礎学力・専門知識を生かす能力のことで、前に踏み出す力考え抜く力チームで働く力3つの能力から構成されています。発信力チームで働く力に含まれた能力です。

社会人基礎力の詳細はこちら

発信力とは?

発信力とは、自分の主張や考えをわかりやすく伝える力になります。伝えると伝わるは違います。伝えたつもりでも、伝わったとは限りません。一方的に伝えるのではなく、相手に自分の主張や考えがわかりやすく伝えることが大切です。

一言に話すといっても目的によってさまざまです。

発信力のレベル
  • 日常会話
  • スピーチ(聴衆に話す)
  • プレゼンテーション(人前で提案)
  • ファシリテーション(ミーティング進行)
  • セールストーク

まずは、日常会話から見ていきましょう。

注文ミスの例

家族と中華料理店に夕食を食べに来たとします。「お待たせしました、餃子です」といい、店員が餃子を2人前持ってきました。しかし、頼んだのは3人前でした。さて、どのような対応をするでしょうか?


対応①
家族に「頼んだの3人前だよね」と愚痴を言いますが、店員には何も言わず、皿を受け取ります。せっかくの頼んだ餃子の量は少なく、頼んだ通り3人前であることを伝えなかったこと、家族とこの店に来たことを後悔します。自分が犠牲者になった気分です。

対応②
怒って店員を呼びます。そして、大声で怒鳴り、もう1人前を持ってくるように言います。自分の要求が通ったことには満足しますが、怒鳴ったことで、夕食の雰囲気は台無しです。店員も侮辱された感じがして、不愉快な気持ちになります。

対応③
店員を呼び、「自分は3人前を頼んだけど、2人前しか来なかったこと」を伝えて、丁寧に、はっきりと「もう1人前持ってきてほしい」と頼みます。店員は間違えたことを謝り、もう1人前を持ってきます。家族は夕食を満喫し、自分の言動にも満足します。店員も客が気持ち良く過ごしてくれたことでほっとします。

自己表現の方法を3種類紹介しました。理想は対応③です。しかし、対応①や対応②をとってしまうこともあるのではないでしょうか? 「性格だから…」と言ってしまってはそれまでなので、ここからはさらに掘り下げてみます。

非主張的な人

非主張的とは、言いたいことをきちんと伝えず、自分のことよりも相手を優先する伝え方です。相手に配慮しているように見えますが、「私の気持ちは無視しても構いません」と伝えているようなものです。

非主張的な人は、争いごとやもめごとがきらいで、控えめで引っ込み思案な態度をとることが多く、自分の意見を言わないタイプです。また、他人の指示に従いがちで、自分の意見や感情を後回しにしてしまいます。

このタイプの人は、自分の意見を伝えることで批判を受けたり、拒絶されたりすることを恐れるため、沈黙を選びます。しかし、他人に利用されたり、無視されたりするリスクがあり、黙っていることで、自分の意見が軽視されることがあります。また、自分の言論の自由を自ら制限していることになります。

このような人は、自己評価が下がったり、ストレスの原因となることがあります。非主張的な人は、自分の意見を少しずつでも表現する練習をすることが大切です。自分の感情や考えを表現することは、自分自身を大切にすることにつながり、他人との健全な関係を築くためにも重要です。

攻撃的な人

攻撃的な人は、自分の意見や考え、気持ちをはっきりと伝えます。自信に満ちていて、状況をよく理解し、物事を迅速に進めているように見えます。しかし、その伝え方が相手の気持ちや意見を無視し、自分の意見を押し付けることが多いのが特徴です。

また、会話を独占し、人の意見を軽く見ることがあります。そのため、自分の意見を通るように、話を進めることがよくあります。これにより、他人の考えや意見を取り入れることが少なく、対話が一方的になりがちです。

また、他人を傷つけても気にしないことがあり、自分の意見を強く主張することで、周りの人に敬遠されたり、嫌われたりすることがあります。人に対して優位に立つことで安心感を得たいため、人の批判や反応に対して敏感になりがちです。他人の評価に対する不安を隠している場合が多く、攻撃的な態度を取ることで自己防衛をしているとも言えます。

攻撃的な人は、対人関係に悪影響がでることがあります。人との信頼関係が築けず、孤立することもあります。したがって、自己主張をする際には、自分の意見や気持ちをしっかり伝えると同時に、相手の意見や感情にも配慮することが大切です。これにより、健全で建設的なコミュニケーションができます。

アサーティブ

アサーティブとは、自分も相手も大切にした自己表現です。この方法は、自分の気持ちや考えを正直に、率直に、その場にふさわしい方法で表現します。これにより、自分の意見をはっきりと伝えるだけでなく、相手の意見や感情にも配慮することができます。

例えば、ある議題について自分の意見を述べるとき、まず自分の立場や感じていることを素直に話します。その際に、相手の意見や感情も尊重し、共感を示します。これにより、相手は自分の意見が尊重されていると感じて、安心して意見を述べることができます。

また、お互いの意見が対立することもあります。しかし、そんな場合でも、お互いの意見をしっかりと出し合い、面倒がらずに話し合うことが大切です。意見の衝突は避けられないかもしれませんが、その衝突を通じて理解が深まり、より良い解決策が見つかることもあります。

話し合いの中で、お互いに譲り合うことも大切です。自分の意見だけを押し通すのではなく、相手の意見にも耳を傾け、必要に応じて折り合いをつけることが求められます。この過程によって、お互いが納得のいく結論にたどり着くことができます。

例えば、プロジェクトで意見が対立した場合、自分の意見を述べるだけでなく、相手の意見をしっかりと聞き、その背景や理由を理解しようと努めます。そして、どのような解決策が最も効果的であるかを一緒に考え、最終的にはお互いが満足できるような合意点を見つけるようにします。

このようなコミュニケーションは、信頼関係を築く上で大切です。お互いの意見を尊重し合うことで、信頼が深まり、より協力的な関係が築けます。また、自己表現をすることで、自分の気持ちや考えを伝えるだけでなく、相手の意見や感情にも寄り添うことができるため、コミュニケーションの質があがります。

アサーティブな事例

有給で休みたいとき

さまざまな理由で有給を取りたいことは誰でもあると思います。そんなとき、申し訳なさそうに伝えたり、無理そうなときはやめるといったことをしていないでしょうか。

もし、自分の欲求や希望は持てない、または言えないという考えなら、アサーティブという見方で考え直しましょう。

人は、お互いに自分の考えや欲求を持ってもよいので、葛藤が起きるかもしれません。しかし、葛藤を恐れていては、希望や欲求は伝えられません。日常では、小さな葛藤は当たり前で、他人同士が常に意見が一致することのほうが少ないと思いましょう。ですから、お互いの希望を述べ合えるようにして、歩み寄るようにします

先ほどの有給の例なら、業務が繁忙期なら時期をずらせないかを考えたり、終日ではなく、午前中だけとか午後だけといった歩み寄りも考えられます。また、リモートワークという手もあるかもしれません。お互いの主張がなければ、歩み寄りもないため、葛藤は起こりませんが、欲求は持てなくなります。

飲み会を断りたいとき

今日は仕事が終わったらすぐに家に帰って、家族と過ごしたいと考えていたとします。しかし、上司から「一杯飲みに行こう」と誘われたとします。断りましたが、「1杯だけ行こうよ」と再度誘われました。どちらを断っても後悔をするということは、自分の決断に責任を取っていないことになります。

相手がどんな誘い方をしたとしても、行くと決めたのであれば、それは自分が決めたことです。その決断の責任は自分で取ればいいわけです。

例えば、行くと決めたのは自分なので、「実は行きたくなかった」と相手に責任を押し付けることはできません。また、家族に連絡して飲みに行くことを理解してもらうことも、家族との葛藤が生まれることも自分の責任です。

上司に断っても同じで、家族の責任ではありません。上司との葛藤が生まれることも自分の責任ですればいいわけです。

仕事で失敗したとき

人間は失敗することもあります。もし、失敗が許されないのであれば、それはロボットやコンピュータになれということです。人は完璧ではないので、その結果に責任を取るのも人だということです。

人が失敗したことは、互いに失敗と認め合うことが大切です。失敗を認めることから、できる償いを見つけ、償う機会を作ることが大切です。失敗によって責められたりするとき、人は非主張的か攻撃的になることがあります。それは、償う機会を失った状態になり、人として生きてはいけないと言われたようなものです。

等価交換

店で商品を買ってきたら、欠陥品だったとします。欠陥品は、店に交換してもらったり、返品してもらってもよいですが、希望を伝えると葛藤が起こるかもしれないと思い、泣き寝入りをする人がいます。

自分の支払いに対して、見合ったものを要求してもよいですが、攻撃的になるのはやめましょう。なぜなら、相手は人間ですから失敗することがあるからです。

アサーティブに要求しても、相手が拒否するときは攻撃的・非主張的にならず、再びアサーティブに要求を繰り返すことが大切です。

主張しなくてもよい

自分の主張を聞いてくれない相手もいます。感情的になり、攻撃的な人に対して、アサーティブに話しても、相手の怒りが強まる可能性があるとき、自己主張をやめてもよいでしょう。

あえて自己主張をしないということは、非主張的な人が主張できないのとは違います。なぜなら、アサーティブな主張をしないと自分で決めたからです。

発信力を鍛える応用スキル

発信力を鍛えるために、日常会話での意思表示について説明しました。ビジネスで使う発信力には、スピーチやプレゼンテーション、ファシリテーション、セールストークなどさまざまなスキルが求められます。

発信力のレベル
  • 日常会話
  • スピーチ(聴衆に話す)
  • プレゼンテーション(人前で提案)
  • ファシリテーション(ミーティング進行)
  • セールストーク

たとえば、プレゼンテーションを行う際のフレームワークをご紹介すると、SDS法やPREP法、DESC法などが有名です。

プレゼン手法
  • SDS法…主旨・詳細・まとめ(話の主旨を伝え、説明し、おさらいする)
  • PREP法…結論・理由・事例・まとめ(結論を述べ、理由と裏付ける事例を続け、最期に押す)
  • DESC法…説明・意見・選択・結論(状況説明し、自分の意見と選択肢を示して、相手に結果をゆだねる)

まとめ

発信力は、自分の主張や考えをわかりやすく伝える力です。伝えると伝わるは異なり、相手に理解されるように工夫することが重要です。

アサーティブなコミュニケーションは、自分も相手も大切にする方法です。自分の気持ちや考えを正直に、率直に、その場にふさわしい方法で表現し、お互いの意見を尊重します。

また、発信力を鍛えるために、日常会話以外でも、ビジネスで使うスピーチやプレゼンテーション、ファシリテーション、セールストークがありますので、コミュニケーションスキルとして磨いてみましょう。


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