【図解】社会人基礎力に役立つ!ロジカルシンキングとは?

考え抜く力
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ロジカルシンキングは苦手…」「論理的思考はちょっと…」という方に、できるだけわかりやすく、説明します。

ロジカルシンキングの基礎は数学や国語などですが、学生時代に苦手だったというひとも、リカレント教育(学び直し)で、苦手克服できるようにやさしく説明します。

その前に社会人基礎力のおさらいをしましょう。社会人基礎力とは、経済産業省が提唱している基礎学力・専門知識を生かす能力のことです。

社会人基礎力は、前に踏み出す力考え抜く力チームで働く力3つの能力から構成されています。考え抜く力とは、疑問を持って考え抜く力のことです。この能力にロジカルシンキングは発揮されます。

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ロジカルシンキングとは?

ロジカルシンキングとは、物事を整理して筋道を立て、要素を分ける考え方です。結論(結果)と根拠(原因)のつながりを明らかにし、客観的で合理的に考えます。問題解決や意思決定などに活用します。

ロジカルシンキングが広まった理由のひとつは、『ロジカル・シンキング』(照屋華子・岡田恵子)の書籍など、コンサルタント系の著者から、ロジカルシンキングのフレームワーク(思考の型)が提唱されたことがきっかけと言われています。

ちなみに、問題解決を行う際には、ロジカルシンキングだけを使うのではなく、ラテラルシンキングやクリティカルシンキングも使います。3つの思考法の違いについては、関連記事をご覧ください。

それぞれ、異なる視点を持つ思考法ですが、相互に補完し合うことで、問題解決に役立てます。ロジカルシンキングで問題を明確にし、ラテラルシンキングで新しい解決策を見つけ、クリティカルシンキングで解決策の妥当性を確認するといった感じです。

問題解決で大切なのは、なんといっても「仮説」です。仮説とは最も正しいと思われる仮の答えです。たとえば、池に釣りに行ったとします。魚を釣るために、釣り糸を網羅的にすべてのポイントに垂らすでしょうか。そんなことはしないですよね。「この辺に魚がいるかも?」と予想して釣り糸を垂らすはずです。

問題解決も同じです。人も時間も限られていますので、考えられるすべての解決策を網羅的に試すことはありません。一番効果的に解決できそうなものだけを選んで試すはずです。

ですから、ビジネスでは仮説が重要になります。なぜなら、仮説がなければ解決策が生まれないからです。解決策がなければ手の打ちようがありません。

ロジカルシンキングには、大きく分けて「推論」と「分類」という考え方があります。推論とは、結果がわからないことに対して推測する考え方です。分類とは、情報を整理したり、問題を分析したりすることです。

まずは、仮説作りに必要な3つの推論方法演繹法、帰納法、アブダクション)から説明します。

演繹法(えんえきほう)とは?

演繹法とは前提から特定の結論を出す考え方です。わかりやすく説明すると、すでに知っている情報(一般論やルールなど)から特定の状況の結論を導き出す方法です。

例えば、「果物」を使って説明してみましょう。一般論として「果物には種がある」ということをみんな知っているとします(種なしの果物もありますが…)。そして、演繹法では、前提、事実、結論の3ステップで考えます。

前提は一般論です。

前提

果物には種がある。

次に事実として、特定の果物であるリンゴを見たとします。

事実

リンゴは果実である。

すると、特定の果物であるリンゴの結論が出せます。

結論

リンゴには種がある。

次は、ビジネスの例を使ってみましょう。

前提

迅速で丁寧な対応をする顧客サービスは顧客満足度を高める。

事実

当社の顧客サービスは迅速で丁寧な対応をしている。

結論

よって、当社の顧客サービスは顧客満足度を高めるだろう。

いかがでしょうか。前提(一般論やルール)から、事実(特定の状況)をもとに特定の結論が出せました。

「あれ?」って気付いた人がいると思いますが、演繹法で重要なのは、前提が正しいかどうかで結論が信頼できるかどうかが決るということです。つまり、前提を間違えると結論は変わりますので、「前提は正しいのか?」とクリティカルシンキングで確認することも大切です。

前提となるのは一般論やルールですから、法律や就業規則、社内規定、倫理や価値観、業界の慣行、商習慣、物理や化学的に確立されたもの、過去の調査データ、経験則などがあります。

その中で、特にビジネスで前提としてよく使うものをいくつか説明します。

ビジネスでよく使う前提
  • 価値観(企業理念に沿ったもの)
  • 戦略(企業や事業の方向性)
  • 基準(KGIやKPIなど)

前提に価値観を使う

まずは、価値観です。企業には企業理念や社長の想いがあります。価値観とは、企業がどんな価値を見出すのかということ。それを、正しい前提として使います。たとえば、企業理念が「社員の幸福第一」だったとします。

前提(価値観)

社員の幸福が最優先だ。

事実(価値観)

職場環境が快適になるように改善すべきか?

結論(価値観)

職場環境が快適になるように改善すれば社員が幸福になるだろう。

前提に戦略を使う

次は戦略です。企業には企業全体の戦略や事業別の戦略があります。戦略とは、進むべき方向性(方針)です。社員は自分で考えたり、行動したりするときのベースにします。

前提(戦略)

この業界で、商品を最安値で出せれば売れる。

事実(戦略)

アンケート結果、販売予定の価格は安いと答えた。

結論(戦略)

よって、最安値で商品化できるように企業努力すべきだ。

前提に基準を使う

次は基準です。基準とは行動や判断の根拠(もと)となるものです。企業では目標を設定する際に、KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)やKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設定します。これらは基準と言えます。KGIとKPIは因果関係になっています。因果関係とは、原因と結果の関係性で、KPIを達成すればKGIになるように設定されています。

前提(基準)

売上=アクセス数×購入率×客単価だから、アクセス数を110%にすれば目標達成だ。

事実(基準)

ネット広告を出せば、アクセス数は110%になるだろう。

結論(基準)

よって、ネット広告を出すべきだ。

帰納法(きのう)とは?

帰納法とは、いくつかの結果から共通点をまとめ、共通点からわかったことをもとに結論を出す考え方です。今回も、「果物」を使って説明してみましょう。

結果
  • リンゴには種があった。
  • みかんには種があった。
  • スイカには種があった。

次に、共通点を探します。

共通点

リンゴ、みかん、スイカは果物である。それぞれの果物に種がある。

すると、特定の結論を出せます。

結論

果物には種がある。

次は、ビジネスの例を使ってみましょう。

結果
  • 春のキャンペーンで売上がアップした。
  • 夏のキャンペーンで売上がアップした。
  • 秋のキャンペーンで売上がアップした。
共通点

春・夏・秋は季節である。それぞれのキャンペーンで売上がアップした。

結論

季節のキャンペーンは売上がアップする。

いかがでしょうか。いくつかの結果から、共通点を見つけ、結論を出せました。

仮説演繹法で仮説を作るには?

先ほど、ビジネスの問題解決では仮説が重要だとお話しました。仮説がなければ打ち手(解決策)は生まれないからです。そこで、仮説を立てるために、基礎知識として演繹法と帰納法を説明しました。

次に、仮説演繹法を使って仮説を立てる方法を説明します。仮説演繹法とは、帰納法と演繹法を組み合わせて仮説を作る方法です。

やり方は、まず、帰納法で結論を出して仮説にします。その仮説を演繹法の前提にして結論として仮説検証をした結果を出します

では、また果物で帰納法を説明してみます。

結果
  • ブルーベリーはすっぱい。
  • レモンはすっぱい。
  • グレープフルーツはすっぱい。
共通点

ブルーベリー・レモン・グレープフルーツは果物である。それぞれの果物はすっぱい。

結論

仮説:果物によってはすっぱいものがある。

結論で出た仮説を演繹法の前提にします。

前提

仮説:果実によってはすっぱいものがある。

事実

実際に特定の果物を買いに行ってみたらすっぱかった。

結論

仮説検証:果実によってはすっぱいものがあった。

いかがでしたでしょうか。理解できましたでしょうか。次は、ビジネスの例で説明してみます。

まずは、帰納法です。

結果
  • 春のキャンペーンで売上がアップした。
  • 夏のキャンペーンで売上がアップした。
  • 秋のキャンペーンで売上がアップした。
共通点

春・夏・秋は季節である。それぞれのキャンペーンで売上がアップした。

結論

仮説:季節のキャンペーンは売上がアップする。

先ほどと同じように、結論で出た仮説を演繹法の前提にします。

前提

仮説:季節のキャンペーンは売上がアップする。

事実

実際に、冬のキャンペーンを実施したら売上が上がった。

結論

仮説検証:季節のキャンペーンは売上がアップした。

これが仮説の立て方と仮説検証までの流れです。

アブダクションとは?

次に、アブダクション(仮説的推論)について説明します。アブダクションとは、物事を観察して仮説を立て、推論していく方法です。

先ほどの仮説演繹法でも仮説を作れますが、こちらのほうが考え方がシンプルです。例えば、何かの事件が起これば警察がやってきて現場検証をします。事件が発生した現場に行き、現場を観察して、仮説を立てるわけです。

また、果実で説明しましょう。

前提

果実には種がある。

結果

リンゴには種があった。

仮説

リンゴは果実かもしれない。

次は、ビジネスで説明してみましょう。

前提

近隣に競合店ができると売上が下がる。

結果

店の売上が下がった。

仮説

近隣に競合店ができたのかもしれない。

例を交えて、演繹法帰納法アブダクションという3つの推論方法を説明しました。演繹法と帰納法は結論を導き、両方を組み合わせることによって仮説演繹法として仮説を立てました。また、アブダクションは事実を観察して仮説を立てる方法を説明しました。

次は、ロジカルシンキングでよく使われるフレームワークを説明します。フレームワークとは、思考の型で、型に当てはめて考えると考えやすくなります。

ロジックツリーの作り方

ロジックツリーは、要素をツリー状に分解して、問題を解決するための考え方。ロジックツリーでは、中心にある課題を幹として、上位の要素から下位の要素へ細かく分けていきます

これにより、情報を整理したり、問題の原因を特定したり、解決策を導き出したりすることができます。ロジックツリーには、用途別にいくつかの種類がありますので、それぞれ説明します。

ロジックツリーの種類
  • 要素分解ツリー
  • 原因追求ツリー
  • 問題解決ツリー
  • KPIツリー

要素分解ツリー

要素分解ツリーとは、要素を分解して、網羅的に把握するためのロジックツリーです。例えば、東京から大阪へ移動したいときに、移動方法を洗い出すという情報を整理するためのロジックツリーを作ってみます。

移動手段は、陸路、空路、海路の3つがあり、陸路は車と電車があります。空路は飛行機、海路は船です。本来は網羅すべきですが、徒歩や自転車、タクシー、ヘリなどは、現実的ではないので割愛しています。二輪車は入れてもよかったですね。

移動手段という情報が整理できたので、この中から、自分の目的や移動時間、移動費用といった希望条件に合わせて、移動手段を絞り込んでいくことができます。

ロジックツリーの作り方は、次のステップです。

ロジックツリーの作り方
  1. ツリーの幹になるテーマを決める
  2. 要素を分解する切り口を決め、網羅的に要素を書き出す
  3. 要素が具体的な行動になるまで分解する

今回は、幹となるテーマは「東京から大阪への移動」としました。次の要素の切り口は「移動手段」とし、できるだけ大きな意味を持つ「陸路」「空路」「海路」という抽象的(汎用的)なものにします。右の要素になるにしたがって、具体的(専門的)にモレなくダブりなく(MECE)作っていくのがポイントです。

MECE(ミーシー)とは、モレなく、ダブりなくという意味です。 ツリー状に要素を作るときに、網羅的に重複がないように意識して作ることを言います。

原因追求ツリー

原因追求ツリーとは、問題に対して原因を並べて、根本原因が何なのかを突き止めるためのロジックツリーです。例えば、ブログのアクセスを増やしたいときに、根本原因が何かを突き止めるためのロジックツリーを作ってみます。

アクセスアップは、記事数、広告、SNSの3つにしました。切り口を探す場合は、ネットや書籍でアクセスアップに関する情報を集め、抽象的なものにします。その先には、具体的なメディアやアクションにつながるものを書いていきます。

アクセスアップに必要な要因が洗い出せたら、この中から、自分ができていない要素ややりたい要素を絞り込んでいくことができます。

問題解決ツリー

問題解決ツリーとは、解決したい問題に対して解決策を並べて選ぶためのロジックツリーです。原因追求ツリーと似ていますが用途が違います。原因追求ツリーはいくつかの原因から主となるものを見つけるもので、問題解決ツリーはいくつかの解決策から効果的なものを選ぶために使います。

ですから、問題解決ツリーは、今後のアクションに直結するため、具体的な行動になります。

例えば、先ほどのアクセスアップのためのロジックツリーですが、Instagramが解決策になったとします。すると、具体的な行動としてInstagramのアカウントを作るとなります。

KPIツリー

KPIツリーとはKGI(ゴール・目標)を頂点に置き、達成に必要な要素であるKPI(中間指標)をツリーの枝葉のように段階的に設定します。KPIツリーは、各要素の数値には因果関係があります。

ビジネスでは、各KPIの数値の進捗を定期的に確認することで、KGIの達成に向けてチームの動きを統率しやすくなります。

例えば、KGIを営業利益とすると、売上高から経費を引いた額になりますので、売上高と経費を決めKPIとします。売上高は顧客数×客単価と言った感じで、各要素は四則演算でKPIを決めていきます。あとは、それぞれのKPIに対する行動目標を決めて、日々の行動に落とし込みます。

ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーとは、結論と根拠をピラミッドの形でツリーにしたものです。結論をピラミッドの頂点に置いて、その正しさを伝えるための根拠を下の要素にします。例えば、新規事業の提案をしたとします。ピラミッドの頂点には新規事業の内容を置いて、下の要素にSo What? / Why Soの関係で参入理由を入れます。

ピラミッドストラクチャーと似たものに、ロジックツリーがあります。ピラミッドストラクチャーは縦のツリーで、ロジックツリーは左に頂点を置いて、右へ三角に広がる横のツリーです。

ピラミッドストラクチャーが、なぜ、縦のツリーなのかというと、結論と根拠で階層的な整理をしたいからです。縦方向の構造は、重要なものが上で、具体的な詳細は下になるので、直感的です。ロジックツリーは、問題や情報を分解し、横展開で要素間の因果関係を視覚的に見れます。

So What? / Why Soとは、So What?は「つまり、何?」Why So?は「なぜそうなった?」という意味です。結論から根拠(上から下)への関係性は、Why So?の「なぜそうなったのか」で意味が通じるようにします。逆に、根拠から結論(下から上)への関係性は、So What?は「つまり、何?」で意味が通じるように作ります。

まとめ

ロジカルシンキングは、物事を整理して筋道を立て、細かく分けて考える方法です。結論と根拠をはっきりさせて、客観的かつ合理的に問題を解決したり意思決定をしたりします。

問題を解決するためには、仮説を立てることが大切です。仮説に基づいて効率よく解決策を選ぶことができます。推論には、演繹法帰納法アブダクションの3つがあります。

さらに、ロジックツリーピラミッドストラクチャーといったフレームワークを使うことで、情報を整理しやすくなります。これらを使って問題の原因を特定し、最適な解決策を見つけるのに役立てましょう。


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